2023年1月10日火曜日

始業礼拝にて

 新年を迎えました。あけましておめでとうございます。令和5年、2023年の歳の初めを、皆さんは、どのように過ごされましたか。

 私は、この8日(日)には、卒業生の皆さんを本校にお迎えして成人を祝う「ホームカミングディ」という行事に参加いたしました。2年前に卒業した30名ほどの皆さんが集い、旧交を温め、お互いの成長を確かめ合いました。代表の方が、成人の誓いを述べられましたが、しっかりとした内容と態度で、頼もしく感じました。卒業生の皆さんは、懐かしさに満ちた、和やかな雰囲気の中で、2時間ほど歓談をし、二十歳の記念にふさわしい一日を過ごされました。
 9日(月)には、本校生徒が生けた花で式典に彩(いろどり)を添えた、秋山好古先生の生誕祭に出席をしました。東京から、秋山家のひ孫さんも出席されたほか、カンボジアやウクライナからの留学生も参加されました。印象に残った話としては、弟の真之さんが新聞を読んでいるときに、「自分の考えがない者は新聞など読んでも役に立たん」と好古さんが注意をしたという話でした。「まずは、自分の考えをしっかり持て」ということを教えたわけです。軍人として、後に教育者として生きた秋山好古先生の考えがよくわかるエピソードでした。

 さて、年が改まりましたので、少しずつ自己変革にチャレンジしていきたいものです。人は二面性を有しており、「すばらしい自分」と「まだ不十分な自分」がいます。「すばらしい自分」を認め、ほめてやると同時に、「まだ不十分な自分」にも気づき、その不十分なところを、今年一年かけて、少しだけ進歩させていきましょう。
  坂村真民さんの詩に「しんみん五訓」という詩があります。
   クヨクヨするな
   フラフラするな
   グラグラするな
   ボヤボヤするな
   ペコペコするな

 この詩にならって、私は、「まだ不十分な自分」を進歩させるため、心を揺るがすような衝撃的なことが起こった時でも、平静な心を保てるようになりたいと考えています。そこで、
   オロオロするな
   オタオタするな
を「今年の二訓」としたいと思います。死と隣り合わせの軍人として生きた秋山好古先生の生誕祭で、改めて、そう思いました。

 最後に一つお願いがあります。それは、携帯電話の校内ルールについてです。
本校では、これまで、スマートフォンを持ち込み禁止としていました。しかし、通信技術が進化し、便利で高機能のものが、安く提供されるようになり、従来型の携帯電話と入れ替わって、スマートフォンが主流という状況になっています。
 そこで、本校では、「これまでの携帯電話の代わりにスマートフォンを持ってきてもよい」というところだけを変更点として、実証実験をしたいと思います。
試みに実施してみて、皆さんで、携帯電話の校内ルールを考えていただきたいと思います。
 今回の試みにおいては、基本的なルールは変わりません。携帯電話はスポンサーに預けることも、使用目的は保護者の方との連絡のためということも変わりません。電車やバスの中で携帯を使用しないということも変わりません。
 なお、今回の試みのためにスマートフォンを購入することはしないでください。まだ、校則として決まったわけではありませんので。
 保護者の方にも、プリントをお配りして、携帯電話の校則を考える実証実験をスタートしたいと思いますので、皆さんの御協力をお願いします。
 以上で、始業礼拝の式辞とします。